大正の漫画家・山田みのる
期間:令和元年10月20日(日)~11月24日(日)
  • 特別展
  • 美術部門

山田みのる自画像(朝日新聞社 社史編集センター提供)

山田みのる肖像写真(朝日新聞社 社史編集センター提供)

山田みのる(1889ー1925)は、大正時代に活躍した、水戸出身の漫画家です。東京美術学校(現在の東京藝術大学)で洋画を学び、雑誌や新聞で漫画を発表していきました。奇抜な構図と自由奔放な画風で、世相を映す出来事や人々の風俗をユーモアたっぷりに表現した漫画は人気を呼び、山田みのるは漫画界で一目置かれる存在となりました。大正10(1921)年には朝日新聞社へ入社し、国内政治や国際情勢を題材とした数々の風刺漫画を発表していきましたが、大正14(1925)年、惜しくも35歳でこの世を去りました。
本展では、肉筆画や原画等を中心に、これまであまり注目される機会のなかった山田みのるの画業を紹介します。さらに、岡本一平(1886ー1948)をはじめ、山田と交流のあった漫画家たちの作品も紹介し、大正時代の漫画界の一部をご覧いただきます。
今回は、山田みのるを取り上げる初めての特別展です。山田みのるの描く、生き生きとした漫画の世界をお楽しみください。

山田みのるの多彩な作品を紹介

雑誌に漫画を掲載する漫画家としての顔、朝日新聞社で関東大震災の災禍を伝える漫画記者としての顔、肉筆画で社会風刺や古典に題材をとった作品に挑戦する画家としての顔など、山田みのるが見せる多彩な姿を作品を通じて紹介します。

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山田みのると大正時代の漫画家たち

山田みのるは、東京漫画会を結成した岡本一平、共に朝日新聞社に入社した服部亮英、漫画雑誌『東京パック』を主宰した北沢楽天など、当時活躍した漫画家たちと交流を持っていました。東京漫画会には山田みのるも参加し、同会による合作「東海道五十三次漫画絵巻」にも作品を寄せています。本展覧会では、「東海道五十三次漫画絵巻」全55点と岡本一平等同時代の漫画家たちの作品も展示します。

「桑名」(「東海道五十三次漫画絵巻」のうち/公益財団法人 大川美術館所蔵)

 

 

 

展覧会の詳細

◇会 期
令和元年10月20日(日)〜11月24日(日)

◇休館日
毎週月曜日、11月5日(火)
ただし11月4日(月、休)は開館

◇会 場
水戸市立博物館 4階・3階展示室

◇主 催
水戸市立博物館

◇入場料
一般200円(20名以上の団体は150円)
高校生以下、65歳以上、障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者と付き添い1名は無料 その他各種割引あり
★入場無料日★
10月22日(火) 即位礼正殿の儀挙行日
11月13日(水) 茨城県民の日

関連行事

講演会「時代と人が生み出す風刺とユーモア 日本近代漫画の展開」

山田みのるが活躍した近代漫画界の様相を、漫画史研究家が語ります。

日 時:11月17日(日) 13時30分~15時00分
講 師:湯本豪一(漫画史研究家・元川崎市市民ミュージアム学芸室長)
会 場:水戸市立博物館3階視聴覚室
参加費:無料
定 員:60名
申 込:10月25日(金)9時から電話受付(先着順)

ギャラリートーク

担当学芸員が展示の見どころを紹介します。

日 時:10月26日(土)、11月4日(月・休)、11月23日(土・祝)
各日とも 11時00分~11時30分、14時30分~15時00分
講 師:当館学芸員
会 場:水戸市立博物館4階展示室内
参加費:無料 ※一般の方は入場券が必要です
申 込:不要

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