水戸の美術Ⅲ
期間:令和3年12月11日(土)~令和4年1月6日(木)
  • 常設展
  • 美術部門

冬の情景 早春の祈り

今回の美術常設展では、冬に関連する題材を描く作品と、早春に合わせた作品を展示します。

冬は新年を迎えるという大きな行事があります。お正月の行事を伝える作品からは、その行事を歓迎していたであろう人々の温和さが垣間見えます。鶴や鯉といった画題は、古来より受け継がれる吉祥の縁起物です。これらの画題には、これからの日々が健やかで安泰であってほしいという願いも託されてきました。

また、寒々しく冷たい冬の景色も、画家たちにとっては魅力的な画題となりました。冬に咲くいくつもの花々に心惹かれて、寒牡丹や梅といった花が題材となりました。山奥に降り積もる雪は、画面に静けさと抒情性をもたらしています。

冬という季節の、さまざまな表情をお楽しみください。

「寒牡丹」(部分) 横山大観