水戸の美術Ⅲ
期間:令和4年12月10日(土)~令和5年1月9日(月)
  • 常設展
  • 美術部門

水戸藩のお抱え絵師(4F展示)

江戸時代の水戸で活躍した画家のうち、水戸藩のお抱え絵師たちを取り上げます。
お抱え絵師とは江戸時代に幕府や大名に召し抱えられ、主君の求めに応じて絵画を制作した職業画家のことで、「御用絵師」とも言いました。江戸時代、幕府に召し抱えられ活躍したのは「狩野派」という流派の絵師で、水戸藩においても、狩野派の絵師たちがお抱え絵師となりました。
しかし、水戸藩のお抱え絵師については、残っている作品が少なく、萩谷セン喬など家臣から優れた画家が出たこともあり、現在は一般にあまり知られていないようです。そこで、本展示では、貴重な水戸藩のお抱え絵師の作品を紹介します。

狩野興也「山水図」

明治の洋画家 五百城文哉(3F展示)

五百城文哉(いおき・ぶんさい 1863―1906)は、水戸にうまれ明治時代に活躍した洋画家です。国内では長く忘れられていましたが、近年新たに光が当てられ、その名が広く知られるようになりました。
五百城文哉は、地方を巡って肖像画や風景画を描いたほか、社寺や自然の風景、農村の人々の姿などを描きました。また、高山植物の研究にも熱心に取り組み、日本の植物画の先駆的な作品として高く評価されるような作品も残しています。
今回の展示では、肖像画と風景画のほか、美しい花々を描いた作品を出品しています。

五百城文哉「農夫と子供」