近現代の水戸の洋画界Ⅱ(4F展示)
戦前・戦後を通じて、近現代の画家たちの多くは、公募展を主要な発表の場としてきました。水戸ゆかりの洋画家たちも、大正末期に創立された本県下初の本格的な美術団体「白牙会」の展覧会や、戦後に始まった茨城県美術展覧会(県展)などのほか、日展をはじめとする全国規模の美術団体への展覧会へも出品を重ねました。
その一方で、既存の枠により自由な創作を求める動きも生まれ、昭和30年(1955)、茨城大学在学中の若い画家たちを中心に前衛美術団体「ROZO群」が結成されました。県展の権威主義に反発した彼らは、審査の無いグループ展を独自に開催して、斬新な作品を発表しました。
さらに、個展を主な発表の場として制作に励み、印象的な作品を数多く生み出して独自の世界を深化させていく画家も存在しました。
本展は、当館が所蔵する近現代の洋画作品の中から、鈴木良三、斉藤勇太郎、黒澤三郎、柴田三千春、十河雅典、寺門晃、福地靖の作品を紹介します。
花鳥画の世界(3F展示)
花鳥画とは、その名のとおり、花と鳥をテーマとする絵のことです。中国と日本で、山水や人物と並んで、古くから描かれてきました。花の咲いた草木に鳥をあしらった構図がよく見られますが、日本では、草木だけのものや、鳥ではなく動物や昆虫を描いたものも広く花鳥と呼ばれています。
今回は、当館の所蔵品の中から、江戸時代と近代の水戸の画家たちが描いた花鳥画を紹介します。