令和5年度 美術部門 常設展示 水戸の美術Ⅰ
期間:令和5年9月9日(土)~10月1日(日)
  • 常設展
  • 美術部門

テーマ1 近現代の彫刻家たち

今回の展示では、水戸にゆかりのある近現代の彫刻家たちのなかから、9名の作家の作品をご覧いただきます。

森山朝光(1897~1962)
三澤 寛(1901~1993)
小鹿尚久(1922~2011)
山﨑 猛(1930~1998)
後藤末吉(1931~2023)
六﨑敏光(1938~)
能島征二(1941~)
中村義孝(1954~)
北沢 努(1967~)

展示する作品は具象的な作品が多くを占めますが、やや抽象化された人体像や、独特のイメージを視覚化した作品もあり、彫刻の表現の幅広さを感じることができます。
作風や材質も様々に異なる、個性豊かな作品の世界をお楽しみください。
五月の女/能島征二

テーマ2 稲田三郎の抽象版画

版画家・稲田三郎(1902~1970)は、水戸市竹隈町(現在の東台一丁目付近)に生まれました。10代の頃に上京し、金工を学んだ後、太平洋美術研究所で絵画を学び、画家として歩み始めました。

当初は油彩による抽象画を描きましたが、昭和31(1956)年頃から銅版画に取り組みます。戦後の前衛的な美術の流れの中で、彫金の技術を土台に独自の作風を確立して数多くの抽象作品を生み出し、それらは国内外で高く評価されました。

また、茨城作家集団「創」等の美術家グループの結成に携わったほか、抽象系の作家としては初めて茨城県美術展覧会の審査員を務め、後進の指導者としても大きな役割を果たしました。

モノトーンで表現された、不思議な形と直線の飛び交う独創的な世界をお楽しみください。

假説/稲田三郎