▼水戸市立博物館が開館以来、40年をかけて注力してきた自然資料の一つに“鳥”があります。当館では、千波湖・逆川・桜川・森林公園など、本市の豊かで特色ある自然環境ごとに、鳥の生態を調査するとともに、展覧会を開催してまいりました。こうした「自然環境」という切り口によって積み重ねてきた当館の成果を踏まえ、本展覧会では、開館40周年記念特別展として、新たに「ざんねん」という切り口に注目しました。
▼いきものが持つ意外でつっこみたくなる一面を、「ざんねん」というちょっと失礼な言葉をつけながら、生物の多様性を紹介する──こうした逆転の発想で人気を博しているのが、児童書『ざんねんないきもの事典』シリーズ(今泉忠明監修、高橋書店刊)です。
▼本展覧会では、『ざんねんないきもの事典』シリーズとコラボレーションし、鳥の愛らしさをわかりやすく発信する「ざんねんな鳥展」と、茨城の生き物のざんねんぶりに注目した「ざんねんな茨城のいきもの展」の2本立てにより、生物多様性の魅力を広い世代に発信するものです。